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式場との打ち合わせ
…その2
…とまあ、<打ち合わせ・その1>のような事情で、担当者を変更してもらった私たち。
営業担当の方はとても丁寧に対応してくれて、「今後は館長(「L」の披露宴会場は、すべて「○○館」と呼ばれている)が直接お世話いたしますので」というようなことを言ってくれた。まあ、実際には館長本人が担当するようなことはなかったけど、気持ちだけでも嬉しいもんです。
さて、次の打ち合わせ。
営業担当の方が、変更になった担当者を紹介してくれた。
今度は、Bさんという若い女性。営業担当からは、「Bはまだ若いですが、なかなか見所のある人間で、他のお客様からもいつも大変喜ばれております…」などと、それこそ営業トークが入る。でも確かに、見るからにしっかりしてそう。
Bさんは、受け答えもてきぱきしているし、Aさんと比べて場数が違うんだろうな、という雰囲気。歳の割になれているというか…(年齢は聞いていないですけど、おそらく私よりは若いでしょう…)
それに私たち、「要注意人物」「めんどくさい客」としてマークされてたのかも?Bさんが、慎重に言葉を選んで話しているのがわかる。
そりゃ、「担当替えろ」なんて言う客には、慎重にならざるを得ないだろうけど。
でもやはり、ノルマがあるのか?Bさんも、安いものは決して勧めない。
Bさんに限らず、装花担当者の時も、何の説明をするときも、真中のランクからはじまって、それ以下についてはあまり触れない。プライスリストは、「¥○○○〜」って書かれているけれど、その「○○○円のもの」がどんなものかは、こちらが聞かないと出てこないこともあった。
それが一番顕著だったのが、食事のメニュー。
「L」の自慢の一つは、会場一つ一つにしつらえられた厨房と、そこから提供される出来立てのお料理。値段も、まあそれなりに…
で、その料理を説明するときに、Bさんはさりげなく、最低額の料理はよくないようなニュアンスの言葉を織り交ぜる。
(最低額でも飲み物別で12000円、しっかりしたモンなんだよー)
「まあ、エスカルゴと申しましても、ようするにでんでんむしですよね…」
「やはり小菓子はつけないと、少々物足りないというか…」(最低額では小菓子がつかない)
おいおい、そんなことを言って、シェフが聞いていたらどうすんだよー…と思いつつ、きっとこれは、担当者にとって勝負所なんだろうと察したわけです。
でも、こっちとしても、ここは勝負所なのよね。だってこの上のコースは、+3000円。これに×人数分とすると…出費の額が全然違う。
とはいっても、私たちは試食会に出席できなかった(ちなみに試食会で供されるのは、真ん中のコース)。なもんで、量も味も確かめられない。最低額のコースにしてしまって大丈夫か、かなり不安もある。
これには、悩みました。
が、式全体のスケジュールを組んでいて、ふと気が付いた。
真ん中のコースと最低額のコースは、内容はともかく、皿数は同じ。違うのは、式と披露宴の間に催されるシャンパンパーティーで、小菓子が出るか出ないか。
実はこのパーティーは、新郎新婦と親族が集合写真を撮影をしている時間、他の来賓にくつろいでもらうという趣旨のもの。でも私たち、集合写真を来賓全員で撮影する予定なので…
つまり、シャンパンパーティーの時間そのものが、あまりない。
なんだ、それじゃあ小菓子にお金をつかってもしょうがないじゃない?!
次の打ち合わせの時、私はそのスケジュールをBさんに見せ、最低額のコースで十分であるということを説明した。
そのときのBさんの顔が…
いつもきちんと順序だてて、つとめて感情を表に出さずに説明してくれたのに、この時ばかりは、ものすごーーーーく、
悲しそうだった…
きっとこれは、式場にとっては大変な損失(というか、儲け損ない)なんだと思う。ごめんね、Bさん。次のボーナスに響いたかしら?
その上、その後もあちこちで予算を抑えられる限り抑えた私たち。きっと式場には評判悪かっただろうなー。(こんな所で暴露してるし)
あ、最低額のコースですか?「披露宴でこんなおいしい食事、食べたことがない」と、好評でした。「でんでんむし」とは言われませんでしたよ(^^;)
<打ち合わせ その3>へ続く…
追記:現在のLのメニューは、当事とはだいぶ変わっているようです!