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こだわりは持つべし…?
…会場装飾
前項で「会場のお花の色」は「肝心なこと」ではない…と書いたけれど、とはいえ「どうでもいいこと」でもない、というのが私の意見。
確かにお客さんは「花があった」と思うだけで、いちいちその時に飾られていたお花なんて覚えてないかもしれない。でも食器やクロス、それに装花などのトータルが、全体の印象として残る。「あの披露宴は素敵だった」とか「なんか安っぽかった」とかね。
式の数ヶ月前、知人の披露宴に出席した。
ごく普通の結婚式だったけれど、どうも出費を極力省いた感があった。その印象が強く残った最大の原因が、会費制だったことでも食事の内容でも引き出物でもなく、「テーブルのお花」。
男性にはぴんとこないかもしれないけど、そういうところを、女性のお客さんは結構チェックする。特に高い花でなくても、豪華でなくても、「ねらった」意図やイメージがわかると、「ああセンスがいいな」とか「二人らしいな」と思ったりして。
でも、これが意外と金食い虫になる。
だって、式場から提示された円卓(私たちの場合6人掛け)の装花、ごく普通のもので5,000円!(すごく小さいんだよ!最低限、みたいな感じ…)
もちろんそれだけじゃない。メインテーブルはもちろん、会場内に花を飾ろうと思うと、それだけで20〜30万円は軽くかかってしまう。さらに、花の内容に具体的な指定があると、指定料がかかる場合も…。こだわる花嫁さんも多いみたいですが、費用を抑えたい時にこの出費は、結構痛い。
私たちの式場は、窓の外に花一杯のお庭も見えたし、会場自体が十分きれいだったので、お花はメインテーブルと客席だけでよしとした。
その花も、種類にはあまりこだわらなかった。それよりこだわったのは、全体の色。真夏の暑い時期だったので、全体を涼しい感じにしようと、招待状から当日のペーパーアイテム、テーブルのクロス、食器、そしてお花、すべてをブルー系統でまとめることにした。
でもここで、一つ問題があった。
白い椅子のクロスに、オレンジっぽい色が入っていたのよね。
会場全体は白、クロスは濃い青、でも、椅子だけがちょっとオレンジ。
…なんか、変、な気がする。
こんなことで、私は悩んでしまった。
花ムコ殿に相談しても、「ふーん、好きにすれば?」的な返事しか、かえってこない。しかも、語尾に「(そんなこと、どうでもいいじゃん)」という隠れた台詞つき。…いいよいいよ、あんたなんかに相談しないよ…。
そんな具合にしばらく一人で悩んだ結果。
装花に、オレンジっぽい挿し色を入れることにした。
「青にオレンジなんて変」と思っていたけれど、とある花雑誌で見た、青紫色系の中にオレンジ色の小花が散らされたブーケがとても素敵で、「ああ、これならいける!」と納得してしまったわけ。
打ち合わせのときは、その雑誌を持ちこみ、クロスの色との相性も考えながら、装花係の方と相談した。…いや、した「つもり」だった。
や、安っぽい。
色どころの騒ぎじゃない。
その色だって、指定したものと違う。
メインテーブルは良しとしましょう。それなりにボリュームもあるし、華やかだった。でも来賓席は…一束300円みたいな、すごーーく安っぽい花。色だけを指定して種類はお任せにしてしまったのが敗因だった。
こんなことなら、ばかげたテーブルコーディネイト料(テーブルクロスとナプキン、食器の色指定で、500円×人数分の別料金がかかった…)なんて払わずに、全部お任せにしてしまえばよかった。そうすれば、数万円は安くついたし、色だ何だと悩まずにすんだのに…。
そんなわけで、ケチケチせずに徹底してこだわるか、全くもってこだわらないか、どちらかだと思います。あ、その前に、打ち合わせは念入りに…。
後日、私の悩みを知らない花好きのお義母さんが、
「来賓席のお花は…ちょっとあれよね、安っぽくて、がっかりだったわねぇ…あのオレンジっぽい色が、あってなかったし…」
と言っていました。トホホ。