- RECEPTION -
式・フラワーシャワー
親族紹介が終わると、いよいよ結婚式! …じゃなくて、まずその前にリハーサル。 まあ、リハーサルと言っても、私たちと私の父が、全体の流れを確認し、「あとは逐一指示しますから」と言われるだけなんだけど…。
実はこの時、私の知らないところで事件が起こっていた。
事件の中心人物は、花ムコ殿の父、つまりお義父さん。
なんと、私たちと私の父がリハーサルに呼ばれたとき、「自分も一緒にバージンロードを歩きたい」と言い出したんだそうで…
周りの人に「それは花嫁さんのお父さんの役目だ」と言われても全く聞きいれず、式場の人に「私も一緒に」と申し出たんだそうな(笑)。もちろん断られたそうですが…。
よく考えたら、男の子しかいないお父さんには、そういう役回りって一生ないんだよねぇ…。お父さんにも、そういう夢ってあるんですね。
リハーサルの後、チャペルにある控え室に通された3人。
そこで、まず神父さんからの説教を受けた…すごいと思いません?教会ではなく、結婚式場なのに、ちゃんと説教から始まるんですよ…。
このときの説教が、なんだかとても心に染みた。この説教のおかげで、これが学芸会ではないことがようやく実感できた私でした。(^_^;)
そしていよいよ結婚式。
父にエスコートされ、祭壇の前で待つ花ムコ殿の下へ向かう私。
来賓はみなシンと静まり返り、広いチャペルには、静かな音楽と、私と父の足音だけが響く…
…はずだった。
その音に、かすかにこんな音が混じっていたんじゃないかなあ…
「ズスッ…ズスッ…」
衣擦れの音
…そう、パニエが、少し落ちてきたんですよ…。
ずり落ちてきたパニエが足元に絡まり、油断すると即座に踏みつける。
そのときの写真を見ると、神妙な顔の私が映っていますが、緊張とか敬虔な気持ちとかそういうんじゃなくて、パニエに集中していたんです…(;_;)
そうこうしつつもなんとか祭壇の前にたどり着くと、私の身柄(?)は父から花ムコ殿に預けられ、いよいよ式が始まった…
神父様の説教を聴き、ベールを上げ、そして誓いのキス…?
誓いのキス…!!!そんなものがあったのか!
実は二人そろって、リハーサルまですっかり忘れていたもので…どうすんだぁ?人前でキスなんて、どう考えても奴が出来るわけがない!
ベールを上げた私の顔を、こわばった表情で見る花ムコ殿…その顔に、私はつい笑ってしまう。
さあ、どう出るかと見守っていると…花ムコ殿は、私の頬に軽くキスして、何とかその場を逃れました(^。^;)
その後も、花ムコ殿の指輪がなかなか入らなかったりと、式の間は慌てる事がたくさん!とはいえ、全然緊張していなかった私は、いつものように「テヘヘ」という顔で笑ってすませていましたが…
式の後、神父様に、「貴方たちは表情があって、とてもよかったですね」と、誉められ(?)ましたよ、全く…。
こうしてお式が終わると、私たちは再度舞台裏、ではなく控え室に戻り、列席者が外に出るのを待つ。そして、満を持してチャペルの外へ!
眩しい景色と同時に目に入ってきたのは、階段にずらっと並ぶ列席者たち。
皆「おめでとーっ!」と、高らかな掛け声とともに、通り過ぎる私たちの頭上にピンク色の花びらを散らしてくれる。
どこまでも青い空と、緑の木々、輝くチャペル、舞い散る花びら…
これまでお世話になったたくさんの人たちが、今こうして私たちを祝福してくれる。…本当に、夢を見ているような瞬間でした。
結婚って、幸せなことなんですね。周りの人の祝福で、あらためてそれを思い出しました。
もし、式・披露宴をするかしまいかで迷っている人がいたら、私は是非することをお勧めします。…今まで一人だけで生きてきたわけじゃないし、この先も二人だけで生きていくわけじゃないしね。